「クルマは単なる移動手段ではありません」家入一真が心動かされた日産の先進技術は
「運転を楽しくするため」にある

「若者のクルマ離れ」が叫ばれる昨今ですが、自動車メーカーの日産では、「ニッサン インテリジェント モビリティ」という取り組みを通して、クルマを“単なる移動の道具”から、“乗る人をワクワクさせる存在”にすることを目指しているそうです。

出典 https://www.nissan.co.jp/BRAND/

公式サイトをみると「インテリジェント」「プロパイロット」…最先端な言葉が並んでいますが、具体的にどんなことができるんでしょう?

一方、“やさしい革命を起こす”をモットーに、利便性の追求だけでなく、体温のあるネットサービスを生み出しつづけてきた起業家・家入一真さん。

業種は違っても、きっと根底で大切にしている思想には共通点があるはず。

そう考えた編集部は、「家族を乗せてよくクルマを運転している」という家入さんに、日産のクルマを体験してもらうことにしました。

案内してくれたのは、日産プリンス東京 板橋店の岡田店長(右)
岡田さん
「ニッサン インテリジェント モビリティ」という日産の最先端技術が目指しているものは、大きく2つあります。
それは「電動化によってCO2排出量を削減し、地球温暖化を抑える」ことと、「知能化によって交通事故の死亡事故をゼロにする」こと。
岡田さん
今日はそんなニッサン インテリジェント モビリティのフラッグシップである、電気自動車の日産リーフを紹介しますね。
早速ですが、ぜひ乗ってみてください。
「どんなクルマなのか楽しみですね」
岡田さん
まず決定的に違うのが、電気自動車なのでエンジン音がしないんです。
家入さん
あ、本当だ。静かですね。
岡田さん
ちなみに、リーフは「インテリジェント ライドコントロール(車体振動抑制システム)」を搭載しているので、デコボコ道でも車体振動を低減してくれるんです。
お子さんが寝ているときでも安心して走ることができますよ。
家入さん
それはいいですね。
岡田さん
あとは、フロントとバックにカメラ、車体全体にセンサーがついているので、横や後ろの状況を検知して、障害物があればすぐに知らせてくれます。
ちなみに、リーフにはこれらと連動した「プロパイロット」という技術が搭載されています。
家入さん
プロパイロット…?

ニッサン インテリジェント モビリティの技術①「プロパイロット」

岡田さん
「プロパイロット」とは、いわゆる運転操作を支援してくれる技術です。
ここのプロパイロットスイッチを押すことで、高速道路走行時にアクセルやブレーキ、ステアリング操作をクルマがサポートしてくれるんです。
家入さん
運転操作の支援って、カーブでも大丈夫なんですか?
岡田さん
首都高のようにカーブがきついところは難しいですが、東名高速のようなゆるやかなところであれば安心して乗っていただけますよ。
私も先日、リーフで琵琶湖まで行ったんです。片道500キロありましたけど、ずっとプロパイロットを使っていたのでラクでした。
岡田さん
運転していると、余裕ってないじゃないですか。それがプロパイロットなら、多少余裕を持って走ることができるので、今までにないドライブ体験になりますよ。
ただし、あくまで運転を支援する補助システムで能力には限界がありますので、システムだけに頼った運転はせず、周囲の状況に応じてアクセル、ブレーキ、ハンドルを操作するなどして常に安全運転を心がける必要はあります。

進化する日産自動車の最先端の技術とは?

ニッサン インテリジェント モビリティの技術②「インテリジェント ルームミラー」

岡田さん
あとは、前方にミラーがありますよね。
家入さん
はい。これがなにか…?
岡田さん
これは「インテリジェント ルームミラー」と言って、今は普通のミラーなんですけど、画面をタッチすると…
家入さん
あ、映像になった。
岡田さん
ワンタッチでクルマ後方の映像に切り替えることができるんです。
3列目にたくさん人が乗っていたり、荷物を高く積み上げたりしているとリアガラスが隠れて後方が見えづらくなりますよね。そんなときにこれを使うと、後ろがスッキリ見えて便利です。
家入さん
なるほど。運転中でも手軽に切り替えられていいですね。

ニッサン インテリジェント モビリティの技術③「e-Pedal」

岡田さん
最後に紹介したいのが「e-Pedal」です。
これは、アクセルペダルがブレーキになるんです。
家入さん
アクセルがブレーキ…?
岡田さん
アクセルを外した(戻した)状態=ブレーキになるんですよ。
つまり、アクセルペダルを戻すだけで減速から停止までするので、踏み換えがいらなくなるんです。
岡田さん
たとえば、雪の日の運転ってブレーキを踏むのが怖いですよね。
でも、e-Pedalならその必要がないので、全然怖くないんです。ただし、強い減速が必要な場合はブレーキペダルを使用する必要はあります。
家入さん
なるほど。信号の多い街中や渋滞の道路を運転するときにも、いちいち踏み換えなくていいのはラクですね。
岡田さん
e-Pedalは、モーターを精確にコンピューター制御することで実現できる、電気自動車ならではの機能なんですよ。

e-Pedalはこんなに便利!

電気自動車って、コストはどうなの? 充電場所は?

家入さん、なにやら聞きたいことがあるようです
家入さん
先ほどからすごくいいなと思ってるんですけど…電気自動車ってガソリンと比較してコスト面はどうなんですか?
岡田さん
1キロ走るのに1円程度しかかかりません。
ちなみに、月額2000円で乗り放題のプランも用意しているので、使用頻度に合わせた乗り方ができます。
家入さん
そんな安いんですか。
ちなみに、充電できる場所ってたくさんあるんですか? 高速を走っているときに電池が切れちゃうことがありそうだと思ったんですよね。
岡田さん
実は今、ガソリンスタンドより充電スタンドの方が多いんです。
高速道路であればパーキングごとに充電スポットがあるので、充電待ちをすることもほとんどないんですよ。
家入さん
え、めっちゃいいじゃないですか。

コンビニでも充電できる! 電気自動車の充電について

クルマもスペックでは“選択”されない時代に

家入さん
最近のクルマの技術進化には驚きました。正直、欲しくなってます(笑)。
岡田さん
最近のクルマはスゴイんですよ。
でも、実際にお客さんと話していると、最終的に日産のクルマが選ばれる理由って“技術”だけではないと感じています。
家入さん
そうなんですね。
岡田さん
最初にお話しした、「電動化を進めて排出ガスを減らす」「知能化によって交通事故の死亡をゼロにする」という2つを目指しているニッサン インテリジェント モビリティの姿勢そのものに共感していただいているんです。
家入さん
なるほど。たしかにそれは、インターネットサービスでも同じです。
この業界って参入障壁が低いので、どうしても同じようなサービスが出てくるんです。そうすると、機能だけで差別化するのは難しいんですよね。
家入さん
だからこそ、ユーザーもそのウラにある物語や哲学でサービスを選ぶようになっていくと思うんです。
岡田さん
以前は店頭でスペックをお伝えして、それを判断材料に車種を決めるお客さまが多かったんです。
ですが今は、みなさんスペックについては事前に調べられてくるんですよね。
なので、それ以外の部分でどう価値を提供してあげるかのほうが重要なんです。
岡田さん
その価値をしっかり伝えられたうえで、価格などのスペック勝負で他社さんに負けるのは、僕は全然いいと思っています。
家入さん
その心意気が大事ですよね。いまのお客さんって、商品やサービスのウラにものづくりに対する信念があるかどうか、すぐ見抜きますから。
クルマに乗るというより、日産の哲学に乗っている感じなんでしょうね。

日産のクルマが選ばれるのは、“楽しい瞬間”を想像できるから

岡田さん
昔、セレナのキャッチコピーで「モノより思い出」ってあったんですけど。
家入さん
あー、なつかしいですね。
岡田さん
クルマにとって本当に重要なのは、“買うとき”ではなく、“使うとき”なんですよね。
なので、実際にお客さまがクルマに乗るシーンを思い浮かべたときに、“楽しい”と想像できるかどうかが大事で。
岡田さん
だから、スペックではそこまで違いがないなかで日産を選んでくれるのは、それぞれのお客さまが「クルマに乗っている“楽しい瞬間”を想像してくれているから」だと思ってるんですよね。
家入さん
きっとそうだと思います。
僕もいつも「誰かに手紙を書くようにサービスをつくろう」って言ってるんですけど。
家入さん
「20代の女性」「30代のサラリーマン」というターゲットイメージでは、手紙って書けないですよね。
そうじゃなくて、友人の◯◯さんが自分の出したサービスで喜んでくれる顔を思い浮かべて、その人に向けてつくるんです。
岡田さん
なぜそういう気持ちでサービスをつくっているんですか?
家入さん
いまの世の中ってサービスもモノもあふれていて、自分がなにか新しいことをやらなくても回っているじゃないですか。
そのなかでなぜ新しいサービスつくるのかと言われれば、それは「身近な人を喜ばすため」だけなんですよ。
家入さん
もしそこで誰かの顔が思い浮かばないようであれば、それは自分がやるべきことじゃないと思うんです。
岡田さん
まさに僕たちがお客さまにクルマを勧めるときも、「この人はこのクルマをどう使ったら楽しいか」を想像して、その体験の魅力を一番に伝えるようにしています。
家入さん
その人にとっての“楽しい瞬間を想像させる”って、クルマを選ぶときの本質ですし、それが日産で買う価値になりますよね。

“ワクワク”をつくる、日産の技術力

「自分たちが本当に向き合うべき対象」を見誤ってはいけない

家入さん
あと、商品やサービスをつくるときは、「戦うべき敵を見誤ってはいけない」と思っています。
「あの同僚には負けたくない」「あいつだけには絶対勝ちたい」みたいな自分のなかのプライドって、誰にでもあると思うんですけど。
岡田さん
ありますね。
家入さん
ただ、そこばかり見て戦ってしまうと、本来向き合うべき対象じゃなく、違うところを見て石を投げたり、殴り合いをしちゃうことがあるんですよ。
本当に僕らが向き合うべきお客さんや、一緒に働く社員を置き去りにしてしまう。そうなると、いつか本質からずれていくんですよね。
岡田さん
ちなみに、家入さんはそこをどうやってその向かうべき対象を見誤らないようにしているんですか?
家入さん
地道なことですけど、理念やコンセプトを何度もメンバーに伝えて、チームに浸透させるようにしていますね。
岡田さん
でも、それが一番大事ですよね。
僕、そういう意味ではニッサン インテリジェント モビリティが向き合うべきことって、実はすごくシンプルだと思うんです。
家入さん
なんですか?
岡田さん
「クルマを運転することを、もっと楽しくする」ということです。
岡田さん
たとえば運転を支援する最先端技術があれば、若くて免許を取りたての方や運転に不安のある方でも、自信や余裕を持って運転できるようになるじゃないですか。
家入さん
そうですね。
岡田さん
そうなれば、「クルマを運転する」という行為そのものがもっと楽しくなると思うんです。
ニッサン インテリジェント モビリティが実現したいと思っているその未来を、これからもたくさんの人に伝えていきたいですね。
岡田さん
どうしても最先端技術の集合体として、ハードな印象を持たれてしまうクルマ。
ですが、私たちがクルマに乗っているときを想像してみると、たしかにそこには技術を超えた「楽しさ」がつまっています。

〈取材・文=宮内麻希(@haribo1126)/撮影=三浦希衣子〉