T-Bar

Z 80年の進化
ECCS そしてT-BARルーフ投入


80年3月。Zの旗艦である280Zの燃料供給マネージメントシステムがEGIからECCSへと進化。また、アルミホイールの意匠変更なども同時に行われた。
このマイナーチェンジから9カ月後。ZにT-BARルーフが登場する。また、L20EもECCS化されるなど、80年はZにとって、大きな飛躍の年、といっても過言ではない。

このトップグレードであるZ-Tに採用されたT-BARの採用は、クローズドボディーを採用して以来、久しく途絶えていたフェアレディとオープンエアの関係を再び取り戻すことになる。
今にも続くZとT-BARのルーツがこの年始まったのである。当時の価格表を見ると、標準ルーフの2802by2Z-Tが240万4000円、対してT-BAR装備の2802by2Z-T T-BARルーフ車は268万7000円と、26万3000円のエクストラでこの爽快な一台を手にする事ができた。同様に2リッターZ2by2の場合、T-BARが220万9000円、標準ルーフが202万9000円となっている。

T-Bar
ドライバー、パッセンジャーそれぞれの頭上にある2枚の着脱式のグラスルーフを備えるT-BARルーフ。その語源は、2枚のルーフを取り外した時に残るルーフの骨格がT字型だったことに由来しているのは有名な話だ。70年代後半に、特にアメリカのパーソナルスポーツクーペ市場に登場するや、人気の装備となったT-BARルーフ。

ZのT-BAR装着車に向けた特別フィーチャーとして、ブラックメタリック、ブルーメタリックの2色をベースに、ノーズ上面と左右のドア上部だけをシルバーに塗り分けた、通称「マンハッタン仕様」も注文装備として選ぶことができた。これにより、ますますZの魅力が引きだされたことになる。当時、サンルーフも認可され、多くの車種にオプション装備として高い人気を得ることになる。
このマイナーチェンジで280Z-Lは廃止された。

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