数時間後にはスカイスポーツの愛好家で賑わいを見せ始める、早朝のフライトポイント。この山裾に停められた三台のキャラバンの上空を、一機の影が通り過ぎていく。モーター・ハンググライダー。広げればゆうに10mはある両翼に、小型スクーターほどのエンジンと円状のプロペラが印象的なその乗り物は、パラシュートでの滑空を原型とするパラグライダーとともに、海外では若者から大人まで愛される、スカイスポーツの代表格だ。

「自分ですべて揃えてまでやろうという人は、なかなかの物好きだね」とファーストフライトを終えた坂本が言い、慣れた手つきで後部座席を前に倒し、総長3mほどに収納されたグライダーをリアゲートから手早く荷室へと押し込む。
分解されて小さくなったとはいえ、あんなにも巨大な物体がこうして車の荷室に全て収まっているという事実には、手品のような驚きがある。

坂本が、初めて空を飛んだ歳から数え、今年で30年になる。

このスポーツを変わらず楽しむことができている理由の一つには、共にフライトを楽しみ、同じ時間を共有してきた仲間や師匠の存在があるという。この日も3台のキャラバンで、それぞれ1台ずつ、お気に入りのハンググライダーを積んで、みなはるばるやってきた。

タイトな仕事の束の間に訪れた貴重な休日。だからこそ誰より早く起き、仲間と談笑しながら、きっかけとなる「向かい風」を待つ。そんな瞬間を、仲間たちと分かち合えることもまた、ハンググライダーの醍醐味なのだろう。

筒状に収納されたグライダーは、後部座席を倒した状態で荷室側から差し込むようにして入れる。上下半分に区切られた荷室の下段には、主に燃料や撮影機材、クーラーボックスなどの箱物を余すことなく収納できる。
※バン プレミアム GX5人乗(荷室最大時)。小型貨物車カテゴリー4ナンバークラスでNo,1。荷室長3,050mm。2018年10月現在 日産調べ。

グライダーの翼部は分割して折りたたみ、ケースに入れて収納することで長さ3m程の円柱状になる。通常は、車体の屋根に固定して運ばれる場合もあるが、荷室長さ3,050mmのキャラバンでは、荷室に完全に収納することが可能だ。

後部座席シートの半分だけを倒せるため、折りたたまれたグライダーを完全収納することが可能になった。もう半分の後部座席の搭乗者にもストレスを与えることがないよう、十分に座席の広さが確保されている。満載していても乗合いができるのは大きな強みだ。

大きなプロペラやエンジンなど、デリケートな駆動部は、荷室の一番最後に収納。精密機械でもあるためできる限り動かないよう、ラゲッジユーティリティーナットに取り付けたインナールーフバーで固定。

分野を問わず、多くのプロが持っている感覚の一つに、使う道具やモノへの造詣の深さがある。プロにはプロの、それでなければならないだけの動機があり、道具そのものと築き上げてきた長い信頼関係は、傍目にも感じられてくるものだ。

いつもそうしているようにこの日の喜多野もまた、空気の入った一人乗りのエレキ付ゴムボートをそのままキャラバンから引き出し、湖畔のほとりに積荷を並べていく。休むときは、空いた荷室に腰かけて、その日に使うルアーやロッドを嬉しそうに眺めている。よどみのない作業の手際から、彼の腕の確かさが伝わってくる。

「釣る前にこうして準備している時間が、また好きなんです」と、喜多野は切り出す。インナールーフバーには愛用のロッドが美しく収納されており、車内であるにも関わらず、どこか自室のコレクションルームのような趣きがある。

喜多野が、この休日のために選んだのはシンプルなボートフィッシング。用意したエレキ付ゴムボートで湖畔の奥へと繰り出せば、誰にも気兼ねすることなく自然と向き合い、釣り本来の魅力を再確認することができる。ゆったり湖面を漂いながらアタリを待っていると、ふと昔の出来事やこれからのアイデアなどに思いが及ぶこともある。

忙しい日常でつい置き去りにされてしまいがちな自分自身と向き合う時間を与えてくれるのも、そんなボートフィッシングの魅力かもしれない。

1,520mmの荷室幅は、ボートを広げたままで収納可能。ポイントからポイントへ、迅速で自由な移動を可能にする。真ん中の仕切りで区切り、下段に箱物や、ルアーなどの小物をまとめた小型ラックを収納。広大な荷室をカスタムすることによって利便性が大きく向上する。

室内上部にあるロッドホルダー付インナールーフバー(ディーラーオプション)を取り付けることで、大切なロッドをすぐに使える状態で保管しておくことができる。見た目にも美しく最適な活用方法といえる。

3,050mmの荷室長と1,520mmの荷室幅のおかげでエレキ付ゴムボートも収納可能。市販されているゴムボートのサイズはまちまちだが、タイヤを取り外せるものは外した状態で収納しておけば、より楽に取り出すことができる。 ※バン プレミアム GX5人乗(荷室最大時)。小型貨物車カテゴリー4ナンバークラスでNo,1。荷室長3,050mm。2018年10月現在 日産調べ。

ベッドキットの半分に座り、ルアーの交換を行ったり、軽食をとったりすることもできる。1,325mmの荷室高のおかげでアウトドア環境でも室内のようなリラックスしたスペースを確保することができる。 ※バン プレミアム GX5人乗(荷室最大時)。

秋から冬にかけての山の日暮れはいっそう早まり、18時にもなると、すっかり辺りは暗くなって、肌寒さも強まってくる。そんな心許ない夜の森を分け入ったキャンプ場で、ふと小さなランタンの灯が灯されるのを見つけると、どこか人の営みに触れたような気がして、ほっとした。

大きなテントのそばに、キャンプ場らしからぬプロの手仕事を思わせる自家製のカウンターテーブルが設えられ、その中心で、こんがり焼けた肉塊をバールのような鉄棒に刺し、火入れ加減を確かめている男が、知るひとぞ知るキャンパーの武藤だった。どれほど山々が無情で冷めたくとも、彼の周りを囲む家族や友人たちの顔は、武藤が作る目の前のご馳走の数々に、嫌が応にもほころんでしまう。

武藤はこうしたBBQを通じて得られる体験を様々な人に知ってもらいたいと思い、広めることを生業にしてきた。

「子供たちが大人になっても、この一つ一つが忘れられない思い出であってほしいし、ぼくにとってキャンプはいつもそういうものでした」 武藤の表情が一瞬、懐かしそうな表情に変わる。

ブームの後押しもあって、現在では様々なBBQ用品が売られているが、武藤は大切な1日だからこそ、だれも真似できないような本格的な製品を求めた。出会ったのは、カナダ製の高級グリルBroil Kingの最高級機。一般の乗用車では、重量も大きさも、とても搭載することなどできない。野外キャンプに向かないかとも思われたあるとき、キャラバンの存在を知った。

それから様々な人たちとキャンプを通じて幾度も交流する中で、今という時代にこそ、キャンプという文化は必要だと確信する。

気がつくと、みなそれぞれ自由に語り合い、笑っている。懐かしい歌を歌ったり、黙って火を見ていることもある。そのどの瞬間も、武藤の優しく暖かな思いが込められた演出のように感じられた。

キャンプの主役でもある高性能ガスグリルだが、そのサイズは高さ128cmとかなり大型のもの。それでも荷室の空いたスペースにランタンや折りたたみチェアーなどを入れ込むことが十分に可能だ。 ※バン プレミアム GX5人乗(荷室最大時)。

インテリジェント アラウンドビューモニターのおかげで、視野が悪い駐車スペースでも、安心して駐車することができる。

広々としたフロントガラスのおかげで、身長の低い女性の視界でも前方や左右を広く視認することができる。キャンプ場でちょっとした車移動を頼まれたときの運転などにも非常に安心感がある。

満載状態でも、後部座席の半分だけを倒しておけば、もう片面は広々とした状態を保って座ることができる。積載量に合わせて、無駄なスペースを生むことなく、調整しやすくなった。