「私のR32を、あなたのR34と結婚させてよ」

GT-Rの花嫁

ある日、日産Facebookに届いた一通のメッセージ。それは、お互いの愛車がキューピッドとなり結ばれた、ある夫婦の物語でした。
2人の恋のきっかけはGT-R。お互いに熱狂的なGT-Rオーナーだったことから、ドライブデートを重ねるようになったとか。そして、旦那様からのプロポーズにも「私のR32を、あなたのR34と結婚させてよ」と答えたそうです。
約20,000いいね!を獲得し、40万人もの心をつかんだ、2人と2台のステキなエピソード。ぜひご覧ください。

はじまりは、突然の連絡から

今から約10年前になりますが、大学を卒業してから約4年半、ホテルマンとして務めていました。妻は自分の一期後輩として入社してきました。当時は、お互い面識がある程度で食事に誘ったこともなく、職場も部署が違っていたので、接点はありませんでした。

それから何年も経ち、一昨年、相変わらずGT-Rが彼女のような自分に、ホテルマン時代の上司から突然連絡がありました。「ある女性と会ってみないか」と話を持ち掛けられたのが、現在の妻です。当初は紹介ということで、妻は断ったみたいです。上司も相手が自分ということを妻には伝えておらず、とある職業の男性としか話してなかったみたいでした。困った上司は妻に「紹介したいのは10年前に同じ職場にいた人だ」と告げ、それを聞いた妻は上司の頼みということもあり、知らない人ではないので、複数での飲み会ならオッケーと渋々了承したそうです。そんなことを何も知らない自分は、上司から「その女性はお前が当時勤めていたときの後輩で○○さんだ」としか聞いておらず、10年前の記憶でしかない存在で、正直4年半も一緒に仕事をした後輩とはいえ、連絡先すら知らない女性に今さら会って何を話そうかという、不安と恥ずかしさが錯綜していました。

そして、飲み会当日、ひさびさの再会

飲み会当日、仕事が長引いて遅れてしまい、店員に案内されてふすまを開けたら、すでに場は最高潮。1人、スーツ姿の自分が浮いていました。そのとき、たまたま空いていたのが妻の横でした。お互い10年ぶりに顔を見てびっくり・・・!

自分「うわっ、綺麗だ!」
妻「太ったけど笑顔は当時のままだ!」

そんな印象でした(笑)。お互い共通の上司から半ば無理やりセッティングされた飲み会で、申し訳ない雰囲気で会話もぎこちなく時間が過ぎていきましたが、自分がクルマ好きだと話していたら、妻から「そういえばメアドがスカイラインってあったけど、スカイライン好きですか?」と聞かれたのです。
「R34のGT-Rに乗っています」と答えると、妻は飲んでいたお酒を吹き出し、「え!?」って・・・。「GT-Rなんて女の子は知らないだろう」と思っていたのですが、妻は興奮して「え!?」「え!? 」と繰り返すだけ。そうしたら、妻も「私も実はR32のGT-Rに乗っています」と。今度は自分が興奮して、そのまま意気投合し、スカイラインの話題で持ち切りに。

運命の初デート

結局お互い他の異性とは会話をすることなく、ずっと2人で話をして、その場を別れました。でも、自分には高嶺の花だと思っていましたし、友人が妻を狙っていたことから、その後は応援する側になったのです・・・(笑)。それからは、自分の感情を抑え、ただひたすら友達のサポート役に徹していましたが、どうしても「R32のGT-Rに乗る女性」が忘れられず、ダメもとで、一度だけのつもりでドライブに誘いました。 そうしたら妻は友達とのデートをキャンセルし、自分とドライブデートしてくれました。
その日のためにGT-Rをピカピカに洗車して、万全の態勢。妻はしばらくR34に見とれていました。自分は「どうせ一度きりのデートで、もう次はない」と思っていたのですが、しばらくして妻から逆にドライブの誘いがありました。「R34に乗りたい」と。友達が妻を狙っていたので複雑でしたが、「俺も男だ!惚れた女は手に入れる」と燃え、友達と妻を取り合う形になりました。しかし、妻はそれっきり友達とは会わず、自分とだけデートしてくれました。

プロポーズ、そして結婚へ。

結局、友達は「2人が最初からGT-Rの会話で盛り上がっていたし、彼女が楽しそうだったから、勝ち目がないとわかっていた。大切にしてやれよ」と・・・。そこからお互い急接近してGT-Rでデートを重ね、自分からプロポーズしました。すると、妻から逆に「私のR32を、あなたのR34と結婚させてよ」と。その後、現在に至りますが、妻に改めて聞きました。「もし、自分がR34に乗っていなかったらどうしたか」と。妻は迷わず「デートは断っていた。最初はR34が目的だったけど、次第にあなたに惚れました。惚れたのは車じゃないよ」と(笑)。そんなこんなで仲良くやってます。自分たちを結び付けてくれたのは「GT-Rのおかげ」と言っても過言ではありません。自分たちには本当に特別なクルマです。

昨今、若者のクルマ離れが叫ばれ、クルマはただの移動手段となり白物家電化してしまっている現状は寂しい限りですが、信号待ちやドライブの途中で、親に手を引かれて歩いている小さなこどもが、「ママ、見て!スカイライン!」という光景をたまに見かけます。これってすごい認知度ですよね。思わずニッコリしました。
しかも、親友のこどもが真っ先に覚えた言葉が、嘘か本当か「パパ、ママ、スカイライン」って聞きました。しかも親友は他社のオーナーなのに・・・。
10月に妻が出産予定ですが、我が家のこどもにもそうさせたいです(笑)。
新しい家族が増えると、いろいろなイベントがありますが、これからも愛車と共にたくさんの思い出を作っていこうと思います。

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