予選2日目



 予選第1日目を終了した時点の状態を考慮しながら各チームは、各々の予選 2日目の闘い方を考える。あるチームは、第1日目で予選のタイムアタックを 終えて、決勝に向けてのセッティングを進め、そしてあるものは、予選でやり 残した項目を消化しなくてはならない。最後の4時間をどのように使い分ける か、チームごとに各々の思惑のもと、ドライバーとマシンは予選のラップを重 ねる。
 予選では、出来るだけマシンを軽くするために、3周から多くとも5周程度 ラップできるガソリンを給油してコースインする。一方、決勝のセッティング では、ガソリンを満タンにした状態、つまり最もマシンが重い状態でサスペン ション等のセッティングを行うことになる。レーシングマシンにとって完璧と いうことはあり得ない。しかし、与えられた状況の中で最良を目指すこと、そ れがレースなのだ。

 第1日目にクラージュが主導権を握って始まった今年の予選だったが、2日 目には、オールフランス人ドライバーという布陣のWRチームの2台のマシン が第1セッションの1時間経過時点で前日クラージュがマークしたタイムを上 回って上位を独占、クラージュと同じ地元フランスのチームとあって、場内が 盛り上がりを見せた。 
 しかし、再び前日の暫定ポールポジションタイムをたたき出しているカーナ ンバー13のクラージュがトップの座を奪還するという見る側にとってはおもし ろい展開となってきた。そして、ドイツのクレマーチームも負けていない。2 台のクラージュ、2台のWRに続いてカーナンバー4が5番手につけて、まだ 予選トップ奪取に意欲を見せていた。
 GT1クラスの上位を独占していたマクラーレン勢を向こうに回してフェラー リF40が総合7位、クラストップに躍り出た。GT1クラス内でも熾烈な闘い が行われている。フェラーリとマクラーレンの名誉をかけた闘いが第2セッショ ンまで続けられた。


 1時間のインターバル後開始された第2セッションでは、再びWRチームが タイムアップ、カーナンバー9に続いてカーナンバー8がトップ2を独占して 2日後に行われる決勝レースのスターティンググリッド一列目に2台のWRが 並ぶこととなった。その後ろに2台のクラージュ、そして5番目のグリッドに は、クレマーがつける結果となった。
 注目を集めていたGT1クラスの闘いは、結局フェラーリに軍配があがった。 エントリーした3台がクラストップを独占し、8番目のグリッドからスタート するフェラーリには太田哲也選手が乗り込んでいる。その後ろ9番目のグリッ ドからは関谷選手がドライブするマクラーレンが続いた。寺田選手のマツダは 19番目、ニスモGT Rの23号車は第1セッションの終了直前にミッショント ラブルに見舞われ、インターバルでミッションの交換作業を行った。前日同様 にメカニックの迅速な作業によって戦列に復帰していったマシンは、GT1ク ラスの日本車トップ、27番目のグリッドを獲得した。羽根選手の乗るポルシェ が28番目、ホンダNSXの47号車が29番目、トヨタ・スープラが31番目、サー ドMC8が32番目、プログラム通りに順調な走行を続けているニスモGT R 22号車は35番目、チーム国光のNSXが37番目そしてNSXの48号車が45番目 から決勝をスタートすることとなった。


 予選の通過基準タイムをクリアーしたのは今回予選に出走下51台中47台。す でに4台が決勝を迎えずして戦列を去った。
 16日の金曜日は、24時間レースを前に休養日となる。しかし、休養できるの はドライバーだけで、メカニックやエンジニア達は、世界で最も過酷なレース を前にして準備に忙しい1日を過ごすことになる。 


高橋 二朗