Mechanism

フェアレディSR311登場

フロントにディスクブレーキ、フルシンクロを与えられたトランスミッション、ツインキャブエンジン、デュアルエクゾーストの吸排気系を与えられたエンジン。すでに0-400m加速を17.6秒、最高速度165km/hに達したSP311に、更に高いスポーツ性を与える手法として取られたのが排気量アップだった。

エンジン
フェアレディ2000として登場したこのSR311に搭載されたエンジンは、U20型のOHC4気筒ユニットだ。U20型は、SP311が積むR型と同じ87.2mmのボアを持ちながら、ストロークは16.2mm伸びた83mmとなっている。吸気系には44PHH-2型キャブレターを2連装されている。これにより最高出力は145PS、最大トルクは18.0kg-m。ヒーター、ラジオレスの状態で910kgとSP311よりも10kg軽い車体には、あまりにも刺激的な数字となっていたのは言うまでもない。
5速サーボンシンクロ式トランスミッション
また、トランスミッションも4速だったSP311からフルシンクロの5速ミッションに換装された。そのレシオはよりクロースしており、この車を0-400m加速を15.4秒でこなし、最高速度は205km/hまで到達させた。


しかし、スタンダードタイヤ(5.60S-14-SP)の速度限界が175km/h以下となっているため、サーキットなどでその速度を手に入れるためには、オプションで用意された6.45H14-4Pをユーザーは選ぶ必要があった。SP311も併売された。
当時の新車価格は、SP311のラジオ、ヒーター付きが83万円。またSR311のラジオ、ヒーター無しが88万円、装着車が91万円となっていた。
このエンジンの登場でSP310からスタートしたフェアレディは、1,480ccのG型エンジンが生み出した71PSの実に倍以上の出力を手に入れたことになる。
タイヤ
FAIRLADY